期待しないで。

今日は朝から陽も出ないし、涼しかったので、庭のお手入れはかなり快適に作業できましたよ!
汗もほとんどかかなかったし、何よりも、日焼けを気にしなくて良かったっていうのが良いですよ〜。
ほんとそういう作業に向いてる天気でした。良かった!!
お母さんも「かなりはかどった!」って言って喜んでくれました。


午後、たまたま教育テレビをつけたら、ETV特集の再放送をやっていました。
ロシア人のアニメーション作家、ユーリー・ノルシュテインという人についてでした。
観たのが途中からだったんだけど、彼が日本で毎年行っているコンペに出展した若いアーティスト達を集めて、
批判をしているところでした。
かなり厳しい言葉の連発でしたが、あたしがすごく印象に残ったのは、ノルシュテインさんが、
ピカソ展をやっていますが、この中で観に行ったという人?」と言って挙手させていたところ。
恐らく10〜15人くらいの中で、手を挙げたのはひとり。
「そうだと思いました」と言って、
ピカソを好きでなくても観に行き、そこからあなた達は何かを感じなければなりません。」
外向きの行動を起こさない限り、(自分ではそのような意識がなくても)いつまでも殻に閉じこもって
自己満足の作品創りをしているに過ぎない、というのです。
これはあたしも思い当たることがあって、それは以前「ベラルド・コレクション展」という、ポップアート
展覧会を観に行ったときのこと。
あたしは殆どポップアートに造詣がなく、それでも本当に興味深く観ることが出来たし、作品から放たれる
パワーを充分に感じとることが出来ました。
例え自分が興味がなくても、素晴らしい作品にはパワーがあり、誰でもそれを受け取ることが出来ると思う。


普段からなるべく未知のことにチャレンジしたい、と思ってはいますが、それでもあたしは何だかんだ
理由をつけて、興味の無いものはよけてよけて進んでしまう。
そんなの全然ダメ!
まだまだ足りない。あたしはもっともっと知らなくてはならない。


才能がある人の言葉ってやっぱり含蓄があるし、目からウロコが落ちるというか、ひと言ひと言に感動しますよ。
偶然とは言え、観ることが出来て本当に良かったです!
テレビって確かに基本は受動的ではあるけど、こういう偶然があるからやめられないんですよ!


今日は新鮮な気持ちが薄れないように、番組を観ている途中から思い立ってメモを取り、今、日記に起こしています。
たまにはこういうのもアリかと思い…。
しかし、次から次へと書きたいことがあふれて、メモを取る手が追いつかない感覚の、何と素晴らしいこと!!
頭のてっぺんにすうっと入ってきて、そのまま鉛筆(こういうときは鉛筆が最適です)を持つ手に直結している。
頭にあるときは「形」や「映像」であるが、手に来た途端「活字」になる。
「形」を「活字」に翻訳するのに大変なこともあるけど、この何ともいえない感覚は本当におもしろい!!




音楽でも映像でも、「カワイイ!」「オシャレ!」だけで、中身がスッカスカなものの何と多いこと!
それはもううんざりするくらい。
そしてそういうものと本物を見極める力のない人達の、何と多いこと!
あたしがそれを完全に見極められる人間だとは思っていない。
しかし『本物』に触れ、感じることによって、少なくとも"訓練"に成り得るとあたしは思う。
『駄』を見ることも必須だけど、わざわざ探しに行かなくてもそこらへんにごろごろしてるから。
もっともっと本物に出逢わなくてはいけない。本物とはどういうものかを知らなくてはいけない。
もちろん「カワイ」くて「オシャレ」なもので、素晴らしいものも山ほどある。
そういうものは出逢ってすぐわかる。
上っ面だけのスタイルに惑わされないように、ということ。
それには、自分の今までの経験、先入観、思い込みを全て解放しなくてはならない。
まあ、実際『本物』を目の当たりにすれば、自分の中のそんなちっぽけなものは一気に解放されてしまうんだけど。