Her Majesty

今日は朝から雨が降ってて少し寒かったし、そういう天気だって知ってたから外の仕事は出来ないし、映画を観に
行くにはもってこいの日だと思いました。
ランチは、お友達が働いているカフェで。久しぶりに寄らせてもらいました。美味しくって、もうお腹いっぱい!
いつも水曜日に来ているというお友達もやっぱり来ていたよ。


今日は水曜日で女の人が安い日なので『クィーン』を観に行きました。
チケットを買うとき意外と席が埋まってたので不思議だったんだけど、公開してから間もない作品だったのね。
あたしはこの映画を、急に観たくなったのです。
理由その1:アカデミー賞受賞作品だから(とりあえず間違いないからね)。
理由その2:何かちょっとスキャンダラスな印象があったから。
理由その3:TVCMを見て「おもしろそうだなぁ〜」って思ったから。
内容は、かいつまんで言うと、ダイアナ元皇太子妃が事故死したとき、王室では何が起こっていたのか、
ということです。
かいつまみ過ぎですね。
エリザベス女王の葛藤と就任直後のブレア首相の色んな進言がメインなんだけど、すごく良かったです!
良い映画でした。
あたしは英国の君主制も政治も何も知らないけど、エリザベス女王がとにかく凄いんだってことはわかりました。
権威とは、品位とは、威厳とはこういうものなんだ!って思いました。
ただ単に英国のシンボリックな存在なだけでなく、政治と深く関わっているし、結構自由に暮らしているんだなとも
思った。
何か、ガッタガタの山道をお付の人なしで女王自ら車を運転したりとか。
領地をちゃんと守っている人がいるからこそできるんだろうけど。
山の中で女王が鹿と出会うシーンが素晴らしかった。
ていうか、ヘレン・ミレンが良かった!これが演技というものだって思った。
それから、バッキンガムで一般の女の人たちが女王に次々と挨拶するところはかなりグッときました。
もうほんと泣きそうになっちゃいました。
滅多なことじゃ絶対泣かないあたしだって、こういうときもあるんですよ〜。


この一連の出来事で、物事を複雑にしていたのは人の心なんだと思いました。
何が正しいことなのかはわからない。
でも、女王は間違っていない。ブレア首相も間違っていない。そして民意も。
誰も間違ったことを言っていないから、難しくなってしまった。
譲歩することが果たして良いことなのか?誰もがすごく悩んだことだと思う。
誰もが、色んな想いで心を痛めてた。
あたし、遠く海を越えた英国でこんなことになってるなんて全然知らなかった。
人物の描き方としては大甘なのかも知れない。
それでもこの映画が良いものだと思うのは、それぞれの人の想いを、順序よく組み立てているからだと思った。


マリー・アントワネットも、エリザベス女王も、そして我が国の美智子さん、雅子さんも。
地位や権力の幅は違うけど、国家に仕えるということ、民衆に仕えるということ、それはもう自分をなくして
全てを捧げること。
並大抵のことじゃないよ!「才能がないと出来ない仕事」の中では最上級のものに入るよね。